とうとうこの日が来てしまったと思いながら、午前の次男の運動会などを過ごしていた。

知らない人も多いだろうけど、氷室京介とは元カリスマバンドのボーカルである。

そしてそのカリスマが耳の病気の為に、ライブ活動から引退する「最後のライブ」だったのである。

中学生でBOOWYに出会い、氷室京介の初めてのソロライブも観に行った。まさか、約30年後にこの様な結末を迎えるとは想像できなかった。

しかし、55歳でまだカリスマであり続けドームを満員にするなんて凄すぎると思う。

ライブの感想はとにかく「感動」した。往年の名曲ばかりで一人で行ったものの周りを全く気にせずに歌いまくった。

それにしても、巨大スクリーンに映し出される氷室京介が時折見せる苦しそうな顔や、耳のイヤホンをつけたり外したりする仕草をみて心が痛くなった。

日本にこれほどのカリスマミュージシャンはいないと僕は思っている。

本人も言ってたけど、不器用なのでほとんどメディアに顔を出さない。それもでトップアーティストでいられる人は他にいるだろうか。

僕は氷室京介ほど筋の通ったロックボーカリストはおそらく今後も出てこないと思う。その気配すらない。

とにかく疾風感の強いライブだったけど、すごくMCが多くてあんなにライブで話す氷室京介を見たのは始めてだった。

それにしても最後と言う気がしない。そんなライブでまた次も行こう!みたいな。そんな満足感もあった。

でも現実的にはあの苦しそうな表情を見るとやっぱり難しいだろうなと思う。

圧倒的なファンがいて、圧倒的な楽曲があって、圧倒的な才能があるけれど、身体は一つしかないって事だと思う。

今後はどうなるかわからないけれど、プロデュース業などは向いていないのだと思う。おそらく成功した事例はないのではないか。

そういう中で、氷室京介がどのような挑戦を始めるのかとても興味がある。

僕の中の青春が一つ幕を閉じてしまったけど、氷室京介と言う稀代のミュージシャンに出会えたことは本当に幸せだった。

また逢う日まで。

himuro