あれから20年なんだと思うと本当に月日の経つのは早いなと感じます。

廻りの人には何回も話しているので「またかよ」って話ですが、僕は阪神・淡路大震災で人生が変わりました。

当時23歳だったわけですが、あの日1月17日は仕事で神戸の三宮に宿泊予定でした。

それが、お客さんの都合で1週間ずれて起こったのが阪神・淡路大震災。

ちなみに広島で起きた大きな地震の時も数時間前まで広島にいました。運だけは強いのです。

1週間後に入った神戸の街は信じられない光景でした。

強烈な匂い、傾いたビルや家屋を見ると歩いてても酔ってくる。

永遠と続く行列。まだくすぶっている家。

あの強烈なシーンを見たからこそ、その後訪れるいろんな自分自身の転機に区切りをつけることが出来た。

昨年は東日本大震災の被災地を訪問しましたが、TVで見るのとはスケール感がまるで違う。

そもそも数日行っただけで、知ってるような話をすること自体が恥ずかしい。

でも、惨状を目の前で見た者として、少しでも伝えられたらと思うだけです。

人間は忘れる事が得意だから生きていけるわけなので、必ず多くの人の記憶は風化します。

大部分を忘れたとしても、本質部分を忘れないで自分の物とするには現地に行くしかありません。

なので、本気で語り継ぎたいと思う人は是非現地に行って下さい。

映像であれだけ巨大な災害をリアルタイムで見ると言う事自体が、人類史上にもなかったわけですからショックを受けて当然だと思いますしそれを自分の目で見てくると言うのは今まで感じた事のない自分の感情に気づく良いチャンスでもあると思います。

今後起こる大災害の時に少しでも役に立つのなら、「またかよ」と言われても機会があれば話をして行きたいと思います。

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